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ここでは2005.01.21に発売開始されたAcrobat7.0に関する使用感をご紹介したいと思います。
Acorobat7.0はどこが違うか?
■新Verの売りとは
新バージョンの最も大きなポイントは「1.スピードの向上」「2.PDFの整理」「3.PDFコミュニケーション」とのうたい文句です。対象のOSはWin2KとXPとかなり割り切られており、Win98系には対応していません。もっともAcrobat6.0からそうなっているわけで、Win98系ユーザの方々はAcrobat5.0が最終Verになりそうです。
尚、当方が購入したのはAcrobatStandardです。無償のReaderの方はここから入手することが可能です。
それではそれらを順番に見ていくことにしましょう。
1.スピードの向上
 Acrobatの起動の遅さは以前からも問題になっていました。例えば、2004年では窓の杜でAcrobatSpeedUpソフトが大賞に次ぐ金賞になったことからも、このことおが伺えます。アプローチとしては「FoxitPDFReader」や当方の「即覧★」と言った独自ビュアーもあるにはあるのですが、閲覧における制限がありなかなか普及するのは難しいものがあります。AcrobatReaderは高度な技術で作られており安定性も優れていますし、何より無償で配布されていることからしてもこれが改良されることが最も望ましいことは事実です。
 試してみると、起動は非常に高速になった感じがあります。感動的です。PDFは製版ソフトで「重たいのが普通」という感じから、漸く「軽いドキュメント」になった感じがします。
 ただ本当に軽いのか?と言われると、スタートアップに「Adobe Acrobat Speed Launcher」なるものが常駐し、これが速度を早くする鍵です。そうなると常駐が増えリソースを圧迫するわけですが、「Win2K」や「WinXP」はメモリを足せば、Swapを減らせますから、そういう意味では対象OSも正解なのかもしれません。つまりは肥大化はしている訳ですが、起動速度は向上しており、その代わりにメモリを食うような構造になっているようです。
 何はともあれ、この改良は非常に歓迎すべきで、これだけでも価値があります。(というか今まで重過ぎました。)
2.PDFの整理
 PDFに関してAcrobatには今まで「整理用ツール」が存在しませんでした。市販のものでもPDFで全部扱うとなるとそう多くはなく、クセロさんの「ePWare」「瞬簡ファイリング」や、ScanSnapに付属のオーガナイザ(こちらはただのファイル管理)程度でした。
 今回は2つほど、それに関するものが入っています。

@PDFのサムネイル表示
 エクスプローラで「縮小画像の表示」とやるとサムネイルで表示されます。この機能はReaderでも入っています。かなり有難いです。というのも、時間が経過すると、どうしても似たような題名の文書が増えていきますから、ファイル名だけでは区別しにくいのが実態です。この機能はScanSnapにも一時は搭載されていました。
 作成は「早い」というほどではありませんが、同種のソフトから比べると随分高速に作成されるような気がします。これもビジブルに識別できますので、RaderだけでもVerUpの価値があると思います。それは後述のアノテーションでもそうです。

APDFキャビネット
 これは、Readerにはありませんが、Standardにはついています。正確にはついているというより、Standardより「呼び出すことができる」という感じです。
これが「PDFの整理」ということらしいです。但しファイル操作はできません。(^^!どちらかと言えばビュアーのような感じのものでAcrbat(Standard)から開
きます。どうも「探す」ために作られたもののような感じで、「整理」というより「検索」に近いものです。(ファイル管理機能は持っていません。)
1ファイルのサムネイルをバラバラに表示します。サムネイル表示に関しては高速に動作しているように感じます。またキャッシングのせいか2回目以降はさらに高速に感じます。またサムネイルの大きさも好みに応じて無段階(?)に変更できます。
 管理構造はIEなどと良く似ていて「履歴」「マイコンピュータ」「お気に入り」「コレクション」などから選ぶことができます。
・履歴
 これは「今日」「昨日」「過去7日間」...などとなっており、最近使ったファイルを効率的に探すことができます。
・マイコンピュータ
 これを辿ると、エクスプローラと同じく任意のフォルダのPDFにアクセスできます。
・お気に入り
 上のフォルダを登録します。もしPDFが特定フォルダに集中しているなら非常に便利です。ここはフォルダ単位です。
・コレクション
 PDFをファイル単位でコレクションに加えることができます。
という具合で、サムネイル型の検索ツールと言った趣です。

【惜しい!!】
・別ソフトにしてほしい
 PDFキャビネットなのですが、普通に考えるとここからビュアーを開きます。しかしこれは全く逆で、ビュアーから管理ツールを開きます。そのためビュアーを閉じると管理ツールまで閉じてしまいます。このあたりの操作は慣れてもかなり戸惑うものです。別ソフトにすれば問題なさそうですが...。
・ファイル管理を実装してほしい
 ここまでできているのですからファイル管理を実装して欲しいです。「見るだけ」というのはちょっともったいない感じがします。勿論「エクスプローラで表示」とすればできないわけではありませんが、直感的なファイル操作ができるのにもったいないことです。
・検索を実装して欲しい
 これもファイルやフォルダ単位の検索程度は欲しかったです。サムネイル型に割り切ったのでしょうが、平行して全文検索ができても良かったのではないかと思います。

いろいろ書きましたが、もう少し改良の余地はあるにしても良い出来なのは間違いありません。
3.PDFコミニケーション
 これだけでは試すことができなかったのですが、どうもAcrobatのProを買って設定を行ったPDFはReaderでも書き込めるようになるようです。
つまりはReaderにもアノテーションが実装されています。例えば「共同で校正を行う」などが考えられますが、紙の電子化が進む昨今では「申込書のPDF」に
「直接書き込む」ことができるのではないでしょうか?そうなると、いろいろな申込書の電子化は一挙に進むように思います。なにせReaderだけで申込書なりを書くことができます。
 このPDFを作成するにはProを買う必要はありますが、それでも「申込書」「アンケート」など各種の業務をPDFで直接できるメリットは大きなものがあると思います。これはReaderが普及しているからこそ言えることだと思います。
 こういうFreeソフトが出るといいのですが...(^^!
4.その他
個人的に着目した機能です。
@OCR
 Acrobat6.0のPaperCaptureが進化したような感じを受けます。以前のものは多分外国製のエンジンではないかと思うのですが、認識率は情けないものでとても使う気がしませんでした。今回のVer7では国産のAIソフトのエンジンを採用しており、「かなり使える」ような印象を持っています。やはり、老舗の日本語エンジンのことだけあります。読み上げなどもそこそこの精度で動作するようになりました。
Aその他
 電子印鑑などは親しみがわきます。もっとも以前からスタンプはありましたが、それがより日本的になったような印象です。
 またYahooでの検索などもできます。(使っていませんけど)
 バインドファイルをつけることもできます。
...などなど細かなブラシアップがいろいろなされています。
■総評
・まず、Readerは文句無く入れるべきレベルです。「速度向上」「エクスプローラでのサムネイル」「(一部の)PDFに対応したアノテーション」がその理由です。
・次にStandardなのですが、良いには良いのですが、価格設定が¥36,540と高めなのを除けば...です。上に加えるなら「PDFWriter」「PDF編集」などだと思います。PDFキャビネットは好みがわかれると思います。良い出来だと思いますが、この価格に見合うのか?とかUpDrade(¥13,125)に見合うか?と聞かれると使い方次第だと思います。